建物価格はどうやって決まる?

 

不動産価格をいくらに設定するかというのは、特に建物に関しては非常に難しい事です。
土地は公示価格や路線価など、目安となる価格がありますが、建物に関してはありません。

 

新築のマンションや戸建てであれば、不動産会社が相場と照らし合わせ、土地代、建築費、販売促進費等を加味した上で決定しますが、中古物件は違います。
今回はそんな中古物件の、特に戸建ての建物価格がどのように決まるのかをご説明いたします。

 

マンションと戸建ての違い

鉄筋鉄骨コンクリート造りであるマンションは、戸建てに比べ建物の資産価値が落ちにくいです。
加えて集合住宅であるマンションの方が、周辺で売り出している母数が多いため、比較対象が戸建てよりも多いです。

 

戸建ての場合は木造が多く、マンションに比べると資産価値が落ちやすいです。
そうなると、周辺に同じような戸建てが売りに出されていても、母数も少なく、築年数によって大きな差が生じます。
つまり、マンションよりも戸建ての方が建物価格を設定するのは難解だと言えるでしょう。
従って、今回は特に戸建ての建物価格を導き出す方法をご説明します。

 

計算方法は?

大きく3つあります。

  • 原価法
  • 取引事例比較法
  • 収益還元法

主に戸建ては原価法で導き出されます。

 

取引事例比較法

取引事例比較法は周辺相場から導き出す手法なので、上記のように、周辺相場から割り出しやすい分譲マンションに適用されます。

 

収益還元法

収益還元法は、不動産から得られる賃料収入を元に価格設定をするので、主に賃貸マンションに用いられます。

 

従って、今回は原価法について詳しくご説明いたします。

 

原価法とは?

 

原価法は、様々な式がありますが、一番簡単な式は
再調達価格×(耐用年数−経過年数)÷耐用年数」という計算式です。

 

再調達価格とは「その場所に同じ建物を再度建てた場合の費用」です。
計算式はその不動産の「延床u×○○万円」で○○万円は構造毎に大体の単価が決まっています。(但し時期により左右されますので、ここでは○○万円としています。)
耐用年数に関しても建物の構造によって決まっています。※末尾参照

 

例えば・・・事例を挙げます。

 

木造、築10年、延床120u、再調達単価が15万円/uの戸建て」と仮定します。
計算式は「120u×15万円−(22年−10年)÷22年」となり、約980万円と導き出されます。

 

実際はこれに需要率を掛けるケースもあり、例えば再開発で相場が上がっているエリアだとすると「980万円×1.1」など調整をするケースもあります。

 

解体費用について

末尾にあります耐用年数を超える戸建てを所有している場合には、建物の価格は0円になり、更に解体費用が土地代からマイナスになります。
解体費用は1u当たり1万〜1.5万程度が相場と言われていますが、こちらは解体業者に見積もりを取る必要があります。

 

注意点1

その土地を有効活用できていない場合にも、「建付原価」という費用が発生します。

 

例えば3階建てが建設できるのに、1階の平屋だった場合、2階層分が無駄になっています。その際はその平屋を解体する費用が実際の価値からマイナスになり、土地代から差し引かれます。
但し、実際にその平屋のまま居住する場合には、双方話し合いの元決まっていきますので、ケースによります。

 

注意点2

注意点1と逆のケースでありますが、例えばその土地に平屋しか建てられないにも関わらず、3階建ての戸建が建っている場合などです。

 

これは、建築当初は法令に違反はしていませんでしたが、法令が変わり、結果的に法令違反(既存不適格物件)となってしまう場合です。
この建物は建築時には法令違反をしていないので取り壊す義務はありませんが、増改築等の際は現行の法令に従う必要があります。

 

建付増加

事例・判例と様々なケースがありますが、この場合は「建付増加」と言い、2層分の価値が土地代にプラスされるケースがあります。これを「建付増加」と言います。
理由は、その土地に建てられるであろう本来の建物よりも広い建物が手に入るからです。戸建てであれば単純に広く、賃貸マンション等であれば収益が上がります。

 

但し、特に戸建てに関してはその建物を解体するケースや、近い将来解体の必要があるくらい築年数が経っていれば、逆に解体費用がかかってくるので、この限りではありません。

 

※耐用年数
RC構造(47年)、鉄骨(37年)、軽量鉄骨(22年)、木造(15年)
但し時期により変動する場合があるので都度確認してください。

サルでもわかる建物価格の計算方法※戸建ての建物価格を導き出す方法関連ページ

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