不動産の瑕疵担保責任について

 

不動産を売却した場合には「瑕疵担保責任」というものが発生します。
簡単に言うと「住んだ後に家に欠陥があったら、売主が責任もって補修してください」という内容です。

 

この瑕疵担保責任は、「売主が不動産会社か個人か」や「新築か中古か」によって期間が変わります。
「瑕疵担保責任」という言葉自体、不動産売買時以外はあまり触れることがない事ですので、今回はこの内容について詳しくご説明致します。

 

目的は?

そもそも、何故瑕疵担保責任というものがあるのでしょうか?

 

土地以外の不動産(マンションや戸建ての建物部分など)は目に見えない範囲が多くあります。例えば天井裏や、壁紙の中にある軽鉄、建物の土台などです。

 

従って、購入者が実際の建物を見て購入したとしても、入居後に、目に見えない欠陥が判明する場合があります。
そのため、購入者保護の観点から「瑕疵担保責任」というものが民法で定められました。

 

瑕疵の具体例を挙げると、「戸建ての建物部分の土台が腐食していた」、「屋根に欠損があり、雨漏りをしてしまう」のような出来事が「瑕疵」に該当します。

 

新築の場合

新築の場合、基本的には売主は「不動産業者(宅地建物取引業の資格を有する不動産会社)」になります。
この場合は法律で、「住宅の構造耐力上主要な部分と雨水の侵入を防止する部分」(要は屋根や床、壁の事を指します)については、引き渡しから10年間の瑕疵担保責任を負います。

 

では、瑕疵担保責任を負う不動産会社、もしくは施工会社が倒産した場合はどうするのか。
その物件が、平成21年10月以降に完成した物件であれば、新築を販売している不動産会社が、保険に入るか供託金を供託する義務が法律で定められています。

 

つまり、万が一瑕疵があり、責任を負うべき会社が倒産していても、「保険から賄う」か「供託所に供託してある金銭で賄う」事が出来ます。
これは、先の「耐震強度偽装事件」が起こってから制定されました。

 

平成21年以前の物件に関しては、もし責任を負っている会社が倒産をしていたら、残念ながら誰も責任を負うことが出来ないという状況になります。

 

中古住宅の場合

売主が不動産業者で、買主が一般の個人である場合には、不動産業者は、2年間、瑕疵担保責任を負います。

 

売主が個人の場合は、瑕疵担保期間は自由に当事者間で定める事が可能です。
通常は3か月〜半年程度が多いですが、築年数が古いと、不動産会社の時と同様に2年程度と定める事もあります。

 

不動産会社の方が、瑕疵担保期間が長い理由は「プロが素人の個人に売るのだから、個人と個人で売る時よりも長い期間責任をもってください」という理由です。

 

最後に

瑕疵については非常に分かりにくい部分が多いです。
「どこまでが瑕疵なのか?」「その瑕疵は施工中に発生したのか?住んでいる時が原因なのか?」など、責任は、売主と買主どちらにあるかが事例により様々です。

 

目に見えない瑕疵が「100%ない」とは、どの物件も言い切れません。
物件の価格や間取りだけではなく、売主が信頼できるか否かも大切な要素になります。

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